顔面神経麻痺でお困りの方へ|一宮市木曽川町 なかば鍼灸院
「朝起きたら片側の顔が動かない」「まばたきがしづらい」「口から水がこぼれる」――こうした突然の症状は、顔面神経麻痺の可能性があります。
まず最優先のお願い:顔の動きが急におかしいと感じたら、できるだけ早く耳鼻科・神経内科・脳神経外科などの医療機関を受診してください。
ろれつが回りにくい・手足もしびれる・激しい頭痛がある場合は、脳の原因(脳卒中など)の除外を優先します。
なかば鍼灸院では、まず医療機関での診断・治療を受けていただいたうえで、筋肉のこわばりをやわらげる/血流を整える/回復しやすい全身状態を保つことを目的に、からだ全体を整える鍼灸ケアを行っています。
顔面神経麻痺とは
顔の筋肉を動かす顔面神経の働きが低下し、片側の表情筋が動きにくくなる状態です。代表的なタイプにベル麻痺、ハント症候群(帯状疱疹による麻痺)などがあります。
よくみられる症状
- 片側の口角が下がる・よだれがこぼれる
- 目が閉じにくい・まばたきが弱い/乾燥しやすい
- 口笛がふけない・頬がふくらませにくい
- 味が変に感じる・音が響いて大きく聞こえることがある
発症からの時間が大切といわれています。「そのうち治るかも」と様子を見ず、まずは医療機関での評価を優先してください。
鍼灸でできること・できないこと
鍼灸でサポートできること
- 首・耳まわり・側頭部などの筋緊張をやさしく緩和し、耳〜顔〜脳への血流循環をサポート
- 長引く不安やストレスによる交感神経の張りつめを緩め、自律神経のバランスを整える
- 睡眠不足・疲労・冷えなど、回復を妨げる背景要因の是正を後押し
- 回復段階に応じて、無理のない表情筋の使い方へ方向づけ
鍼灸だけではできないこと
診断・投薬・画像検査(MRI・CTなど)は鍼灸院では行えません。
急性期に必要な医療的治療を鍼灸で代替することもできません。次のような場合は医療機関の受診が最優先です。
- 顔の麻痺に加え、ろれつ障害・手足のしびれなど全身の神経症状がある
- 強い耳の痛み・帯状疱疹様の発疹が耳周囲に出ている
- 突然の激しい頭痛・めまいを伴う
当院の鍼灸と補助療法(ガイドラインに沿った安全な方針)
顔面神経麻痺の回復過程では、強い電気パルスなどの刺激は神経再生を妨げる可能性が指摘されています。
そのため当院では電気パルスは使用せず、刺激量に十分配慮したやさしい全身調整を基本にしています。
この方針は、日本神経学会「末梢性顔面神経麻痺診療ガイドライン(2023)」に沿う安全な治療方針です。ガイドラインでは、鍼治療について次のように記載されています:
「鍼治療は、急性期および後遺症期において、有効性を示唆する報告があるが、十分なエビデンスは確立していない。実施する場合は、適切な方法と時期を選択し、他の治療と併用して行うことが望ましい。」
当院ではこの方針に沿い、医療機関での治療を優先しながら、全身の血流と自律神経を整える鍼灸ケアを行っています。
また、医療機関でも採用されている低出力レーザー治療(スーパーライザーHA2200)を導入。
頸部〜耳周囲への穏やかな近赤外線照射により、顔の血流促進と神経の回復を助ける補助療法です。痛みや熱さはほとんどなく、安心して受けられる穏やかな治療です。
必要と判断した方にのみ実施し、鍼灸との併用時は+250円のオプション料金を頂戴しています。
当院での進め方
- 初回ヒアリング:発症時期・経過・診断名・投薬内容、眼の乾燥や味覚・音過敏の有無などを伺います。
- 全身評価:首〜肩〜耳まわりの緊張、自律神経の状態、睡眠・疲労・冷え、体温・血流のサインを確認します。
- 施術:全身調整をベースに、必要に応じて顔面周囲への繊細なアプローチ+スーパーライザーを併用します。
- セルフケア:刺激を入れすぎない表情筋の使い方、睡眠・入浴・負荷の調整など、再発予防も含めご提案します。
ご自宅でできるセルフケアと注意点
- 睡眠を最優先:就寝・起床時刻をそろえ、寝不足を避けましょう。気になる耳鳴りには小さく環境音を。
- 入浴で循環アップ:ぬるめの湯にゆっくり。のぼせ過ぎやサウナの過負荷は避けましょう。
- 刺激物・過度の飲酒を控える:一時的に症状が強くなることがあります。カフェインは遅い時間を避けましょう。
- 首肩ストレッチ:うなじ〜側頭部をやさしく。呼吸を止めず、痛みの出ない範囲で行ってください。
関連する治療・施術
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